男の子になれない女の子 その1
小学校2年生の頃、
それまで肩より下まで伸びていた髪を
ショートカットにしたはらぺこ。
それまではお家でリカちゃん人形とかシルバニアファミリーで
遊ぶのがマイブームだった。
が、しかし。
断髪を機に頻繁に男子に間違われる日々が始まったのだ。
公共の場で女子トイレに行くと見知らぬおばさんに「こっちじゃないよ」と注意され、親の知り合いに会うと「息子さん大きくなったねぇ」などと言われていた。
何度となくこんなことが続いたので親子ともども慣れていったし、
なんならもう母は正解を教えずスルーしている時もあった。
私自身ちょっと人とは違うんだぜ
みたいなスタイルをかっこいいとか思っていた。
母もよく
「あんたは母のお腹におち○ち○忘れてきたんだよ」
と言っていた。
今思うと男子が彼女の希望だったのかもしれない。
そして徐々に見た目だけでなく
佇まいも含めてボーイッシュな子ができあがってゆくのであった。
つづく
「ライオンになりたい女の子」
ってフレーズが大好物。